ロッカールーム

バックホームッ!

過去の試合内容
3.1〜3.15


3月15日(月) 対戦相手:I’m Lovin' it!
赤羽
 ステレンジャーの稽古、本日は赤羽です。腹ごしらえにハンバーガーでも食べていきましょ。

 西口の『M』で始まるハンバーガー屋さんにて、ベーコンレタスバーガーを注文し、すぐ出せるんじゃないの?なんでこんなに時間掛かってるの?と思いながら店内を眺めると大きなパネルを発見しました。

 そのパネルには、一人の女の子と『M』のキャラクターの白い顔した『Dナルド』が並んで写っています。女の子は一件BOAちゃん風。そして、上には

 「〜I’m Lovin' it!〜私は踊るのが大好きだから…。」

 と、ダンスをやっている理由みたいなんが書かれていますが、文脈が文脈なだけに、女の子の横に並んでいるDナルドのポーズが、

 チェキラー!

 所謂ヒップホップ系ラッパーさんがよくやる、両手を前に出し、手首を軽く折り曲げ、指はフレミングの法則のように力と電気と磁力の方向がしっかり3方向に分かれて伸びています。首はちょっとかしげ気味なんですが、このドナルDの姿、

 かっちょ悪ぅ〜!

 隣の女の子が普通に立っているだけに、益々かっちょ悪さが引き立ちます。最寄の『M』に行ったら探してみてください。

 やっと出てきたトレイ(お盆です)を手に2階に上がると、そこは私服の中学生の溜まり場。しかも全部男子。タバコの吸い方がぎこちないんですが、手持ち無沙汰なんでしょうか、ライターの火を点けたり消したり忙しそう。その姿は、

 火を使い始めの猿!

 パラッパッパッパ〜 I’m Lovin' it!


3月14日(ホワイトデー) 対戦相手:準備の時間
大使のホテル
 舞浜の現場に入るには、大変厳しいセキュリティを掻い潜らなくてはなりません。入講証は随時携帯し、荷物の中味を警備さんに提示。そして、出るときにはやはりカバンの中身を見せなくてはなりません。

 魔法の王国への通過許可となる“入講証”ですが、現在頂いているのは茶色の用紙に文字がプリントされた、雨に当たると文字がにじむ、紙っぺら一枚のモノ。そんな事は絶対にしないですし、しては犯罪になってしまいますが、

 スキャナーで一発だよね。

 こんな現状を打破すべく(自分の意志ではありません。上からのお達しなのです。)、新しい入講証の為の写真撮影がホテル内の一室で行われました。

 最初に言われていたのは、「混雑が予想されるので、時間に余裕を持って行った方がいいよ。」との事。たーーっぷり余裕を持って、通常の仕事の入り時間よりも1時間半も早く舞浜駅に到着しました。

 普段降りない舞浜駅北口からホテルを目指してうろうろしました。どっから入っていいか、さっぱりワカラン。辿り着けるんだろうか?あ、警備員さん、ここで良いんですか?

 通された受付で更に通された一室。さあ、写真撮影ですよ。気合を入れて部屋に入ると、

 「あ、そこに荷物置いてくださいね。そしたらそこに立って。」

 カレンダーの裏のような、ちょっとテカった白い紙の前に立って、「ハイッ。」デジカメですから何にも音しません。もう撮ったの?

 2秒で終わったよ。どんな顔で映っているのかのチェックも出来ません。しかも名前を書いたホワイトボードを胸の前に掲げ、気分はちょっとした犯罪者。でもすぐさま釈放。

 「はーい、お疲れ様でしたぁ。」

 来るのに疲れたけど、ここでは全く疲れてません。それよりも、ここからの余った時間、どう使おうか考えると、疲れるね。


3月13日(土) 対戦相手:「下ります」の気持ち
東武バス
 大宮の式場には、大宮駅西口の8番乗り場からバスで向かいます。『平方』行きで『新開橋』で下ります。

 バスに乗っている時の僕のポリシーとして、

 自らの手で降車ボタンを押さない

 というのがあります。朝のこの時間、誰かしら従業員が乗っているという自信もあるし、風景は見飽きるほど見ていますから、万が一直前まで誰も押さなかったらセブンイレブンを過ぎたところでも、手が飛びます。手の早さには定評があります。ボタン押す方の手の速さね。

 新開橋のひとつ手前の停留所『日進一丁目』を過ぎると、車内に緊張感が溢れ、体内をアドレナリンが駆け巡ります。神経を集中させて、目を凝らし、空気の震えまで感じ取れるほど、神経は尖っています。誰が行く?オレが行かなきゃダメなのか?その時、

 ピンポーン!

 勝ったぁぁぁ。腕の筋肉は臨戦態勢だったよぉ。今日もポリシーを貫きました。

 帰りのバス。終点・大宮のひとつ手前『ソニックシティ前』を過ぎると、もう、どう転んでも大宮に向かうしかありません。運転手が、「あ、タバコ忘れた。取りに戻ろっ。」なんて事がない限りはね。

 だから押しても押さなくても絶対に大宮で止まるんですよ。ここで、子供が乗っていたら、文脈なんぞ全然考えずに押してます。子供はメカが大好きですから。
 ところが、このバスには分別のある大人しか乗っていません。さぁ、誰かが押すのか?

 僕は勿論押しませんよ。残り数百メートルの道のり。行くか?誰か行くかぁ?膠着状態の車内の動向を探っていると…

 「ご乗車ありがとうございます。終点、大宮ぁ。」

 ノーコンテスト 行き詰まる攻防でした。


3月12日(金) 対戦相手:ムキ
トイザらス
 3・27&28日のステレンジャーの特別版 『ヨコハマ火力発電所は赤く燃えているか?(仮題)』に向けて台本作り&小道具探しです。

 この特別版は電気に焦点を当ててストーリーが進行していくので、使う小道具も電気関連。で、まだ使うかどうか本決まりではないのですが、電池や、電源を入れて動く玩具を探しにトイザらスに調査。欲しい物が見つかればよいんですけどね。

 広いフロアーを隈なく探していると、コートを着たサラリーマン風の男性が、とある玩具の前で必死になって何かと格闘しています。商品棚の影から白熱するその男性と、お相手の玩具を観察してみると、

 PICO

 お子様向けのコンピューターです。その中でも“ドライブピコ”という種類のモノで、お手軽ドライブシュミレーターといった所でしょうか。

 運転免許試験場やゲーセンにある本格的なモノでは無く、お子様向けですから、突然障害物や人物が飛び出してくるような危機感は一切無く、むしろ障害物も丸太や三角のカラーコーンといった、ぶつかってもあまり害の無いものばかり。ほのぼのとしていますよ、ゲーム自体はね。

 でもこの男性、やたらムキになって、ハンドルを思いっきり切っています。サンプルのその玩具がグワングワン揺れています。

 急発進&急ブレーキ。そしてモナコを攻めるかのコーナリング。

 何か嫌な事でもあった?

 周りには自我の育っていないヨチヨチ歩きのお子ちゃまばっかり。そんな中、自我が崩壊したかのようなイイ大人。我を忘れる程のめり込む玩具の力って素晴らしいね。

 対象年齢 3〜5歳


3月11日(木) 対戦相手:大掃除
我が家
 まあ散らかってしょうがない我が家を、年末(厳密には年明け)の大掃除以来、本腰を入れて片付けました。

 ヘロドトス曰く、
 〜結婚と大掃除は勢いである〜

 だから思い切って捨てましたよ。

 熊谷では25度の夏日を記録したこの日、Tシャツ一丁で掃除してても汗が滴り落ち、これは来たっ!オレの季節…すなわち夏がやって来た!よしゃ、身も心も箪笥の中も軽くしてやろう。まずは、今シーズン、全く袖を通さなかった衣類。特に厚手のモノはバッサリね。

 ホットカーペットも加湿器もご苦労様でした。箱に入れて、また来年お会いしましょう。

 あと、やはりここ1年履かなかった靴もザックリ。500円で買って10回も履いていないサイズの合わないモノや、貰いモンでやっぱりサイズの合わないモノ、履き潰したスニーカーなど。うん、靴箱がスッキリしたね。

 なんだか解らないままに取って置いた紙類もゴッチャリ。芝居のチラシ(公演終了のもの)や、マイライン手続きの用紙。結局、マイラインって何だったのか、今でもワカラン!

 風呂もトイレもガス台も掃除して、久々に足の踏み場がある部屋に大変身。よしゃー、いい汗かいて爽快感で満たされたその時、テレビの天気予報では、

 明日の最高気温 10度

 明日使う事になりそうなモノ、も1回戻すか?


3月10日(水) 対戦相手:お買い徳
コンビニ&ドンキ
 昼飯にコンビニへ。なんかパスタな気分なんですよ。あ、ついでに支払いもしてこよっと。

 昔、クロマティが言ってました。パスタはすぐにエネルギーに変わるから消化がいいし、試合前には寿司やご飯ものをしっかり摂るよりも胃が重くならなくて良いんだってさ。だから、逆に考えると、パスタってすぐにお腹が空いてしまう。そんな感じがするのです。

 コンビニでパスタと、もう一品、パンをカウンターに置いて、そうだっ、コンピューターのプロバイダーへの支払い用紙も出して、これまとめてお願いします。

 レジ担当は、どうも「最近入ったばっかりで〜す。」というような不慣れな男子学生。たぶん彼にとっては難易度の高いハードルだったんでしょう、この支払い用紙。うろたえてました。横にはトレーナーの女性がゆっくりと丁寧な言葉で彼を導いていきます。そして、袋詰めのフォローです。

 「お会計、5058円です。」

 支払いが4670円。パスタが388円(税込み)。パンが126円(こちらも税込み)。瞬時にわかりましたね。

 コイツ、パンの代金入れてないっ!

 僕は帰っちゃうけど、レジ合わない場合、ってか赤伝だと思いますが、そん時は君の時給から引かれといてね。

 その足で、ドンキホーティング。FILAのスニーカー2900円現品のみ。うん、買いましょ。レジに持っていき、バーコードリーダーでピッ。すると、レジの料金表示が

 1000円

 これはオレ何もしてないよ。まあさっきも何もしてませんが。呼び止められる前にバックホーム!

 2121円のお徳。こんなんで今年の運を使い果たすのも嫌だけどね。


3月9日(火) 対戦相手:譲り合いの精神
春日部
 中学校の“卒業生を送る会”でお笑いライブですって。最近の学校の催し物ってすごいんだねぇ。

 とある事務所の主催で、出演者8組ですが、僕以外は明日のお笑いスターを目指し日々ライブ活動の20代ばかり。そんな中“大道芸”です。ある意味「他流試合」ですよ。ドキドキするね。

 東武線『武里』から2台のタクシーで中学校に。僕が乗ったのは2台目で、荷物をトランクに入れたり、なんだかんだで、1台目はすでにロータリーから出発していました。

 「お客さん、どちらまで?」
 「中野中までお願いします。」
 「あ゛?」

 運ちゃんこと金子さん、今、知らないって顔したでしょ?大丈夫だって、前のタクシーに付いて行けばイイんだからさっ。

 東武線の踏み切りで大渋滞。運がいい事に、1台目のタクシーはそこで捕まっていました。良かったね、金子さん。
 なかなか車線に入れないタクシー2台。すると、1台目のタクシーの運ちゃん、気を利かせて自らの車の頭を渋滞の列に割り込ませ、こちらのタクシーに右手を振って

 「オマエが先にいけっ!オレがブロックしておいてやるから。」

 のサイン。運ちゃん同士の熱い友情を垣間見ました。でも、金子さん、(おそらく)道がわかんないもんだから、

 「いや、オマエが先に行ってくれっ!」

 と、やはり右手を振ってアピール。勿論、声には出せませんわなぁ、道知らないだなんて。だから、必至に腕振ってます。

 あまりに真剣に勧めてくれるのと、電車が行って対向車が近づいてきたので、金子さん、先に入ってしまいました。一車線の直線道路をトロトロ進む最中も、金子さん、ずっと腕を振って、後ろのタクシーに先行けサインを出していました。

 その間の金子さんの顔がしっかり拝めた助手席は楽しい空間でしたよ。

 結局無事に到着。2メーターの距離じゃん。


3月8日(月) 対戦相手:カラ
近所のクリーニング屋さん
 ヒロさんのライブの本番中、お客さんを案内したり、開演前の諸注意を言うのに、パリっとした格好をして皆さんの前に臨みます。『パリっとした格好』…焼き餃子のコスチュームではありません。そう、スーツ姿です。

 昨日打ち上げで散々飲んだくれた(ついでに焼いたり食べたりした)為に、今日改めて舞台道具&パリっとした格好を引き取りに行ってきました。

 家に戻って近所のクリーニング屋さんに、スーツ1着とネクタイ2本、シャツ2枚を出しに行くと、いつも笑顔の奥さんが、

 「ああぁぁ、お久しぶりですねぇ。」
 「すいません、ご無沙汰しちゃって。」

 すごいね。あんまり利用しないのにしっかり覚えてくれてて、まさに客商売の鏡(ミラー オブ クリーニング)ですな。

 「いつ頃までに仕上がりますか?」
 「明後日までには出来ますよ。」
 「じゃあ、お願いします。」
 「あの〜ぉ、お名前、何でしたっけ?」

 やっぱり、あんまり行かない人間の事は覚えてないんだね。

 一応、仕事で使用したという事で、領収書なんか貰っちゃおうかな。領収書いただけますか?

 「ああ。領収書だったら、ドンドン出しますよぉ。1枚でいい?もう1枚付けちゃおうかしら。」

 頂きました、領収書。しかも白紙ですよ。確定申告真っ最中のこの時期に「カラ」の領収書2枚。国税局に真っ向勝負です。でもね、赤い色のハンコが押してないんだけど、コレって有効なの?

 確定申告は3月15日まで 自分で書いてお早めに


3月7日(日) 対戦相手:黒い猫
大久保通り
 ヒロさんライブの最終日。晴れのち曇りのち雪のち晴れました。

 ハングルで書かれた看板が立ち並ぶ、大久保通り沿いの様々なお店が建ち並ぶ中、遠くに素敵な店構えの喫茶店を発見。近寄ってみると、

                 
                         ヨーロピアン・ブラックキャット?

 なんじゃこりゃ?
 お荷物を届けるアノお店であることは明白ですが、喫茶店の居抜き店舗ですねぇ。

 たぶん扉を開けると銅の鐘が「カランコロン」。ヒゲのマスターは多くを語らず、ウエイトレスさんが明るく「いらっしゃいませぇ☆」。
 いつも常連客が文庫本を片手に、梱包したての荷物の香りを楽しみ、店内にはクラシックバージョンの「クロネコヤマトの宅急便〜♪」。

 「ご注文は?」
 「大きめのダンボールに米と野菜、あと靴下とTシャツをブレンドで。」
 「Tシャツは量販店でお母さんが買った『オレ、こんなの着ねぇよ!』の柄になりますが…。」
 「はい。あと、封筒に現金とちょっとした手紙も添えて長野県まで。」
 「かしこまりました。」

 そんなサービスいかがっすか?


3月6日(土) 対戦相手:調査員
池袋東口
 陽気が中途半端で、暖かいんだか、寒いんだか。昼間歩くには良い気候なんですけどね。

 池袋のハンズ界隈を歩いていると、交差点の歩道に男性が2名。手には銀色のカウンターを持って、道行く人に目を向けては、『カチッ!カチッ!』親指が数字を増やしていきます。

 普通、こういった調査員の特徴って、首は正面に固定され目だけが鋭く動き、瞬時にターゲットをロックオンすると親指でカウント。と同時に次の標的に目を移す。目と指以外は殆ど動きませんね。

 今日見た調査員は、ひとりが明らかに首を僕に向けて、しっかり見る事、数秒。その後、隣の調査員にちょこっと耳うち。その彼がしっかりとうなずいた後に、腕を振るようにカウンターを『ガシッ!』。

 何?そんなに判断し辛かった?というか、一体、何の調査なの?

 その時の僕の容姿から察するに、考えられる事は

 スカイブルーのド派手なジャケットを羽織っている人
↑これは耳うちして確認する事でも無いでしょ?

 歩き方が「デューク更家」のシェイプアップウォーキングしてる人
↑してました。確かに意識して腹側筋をねじってました。

 貧乏芸人
↑わかっちゃった?判断し辛かったのは、“貧乏”?それとも“芸人”?

 それにしても、あんな判断力の無い調査員は初めて見たよ。


3月5日(金) 対戦相手:火の用心
南池袋
 3月1日から7日まで、『春の火災予防週間』なのだそうですよ。皆さん、火の元、気をつけてますか?

 松元ヒロさんのライブが行われている新大久保まで、歩いて出勤。
 大通りを避け、裏道をひたすら歩くのは、少しでも“春”を感じたいから…ではなく、混んでいる道でちっとも前に進まないのがイライラする為です。

 南池袋の商店街を抜ける途中、とあるビルの前に変な銅像を発見。正確には石像ですな。

                     

 この石像、めちゃめちゃ笑ってます。何かイイ事あったんでしょうか。福耳とお腹の出具合とぶら下げてるひょうたんから察するに、

 誰?

 とても『火の用心』を心から望んでいるとは思えない、見事なまでの緊張感の無さ。
 「寝タバコとか、してもせんでも、どっちでもエエがな。はっはっは。」そんな声が聞こえてきそうです。

 女性関係の“火遊び”には気をつけます。


3月4日(木) 対戦相手:使い慣れない日本語
新大久保
 いよいよやって来ました。半年に一度のお祭り、『松元ヒロ』さんソロライブ。僕はここで、舞台監督&会場整理です。

 『ロッカー〜』1/20でも触れましたが、開演前の諸注意(携帯の電源は切りましょう。とか、撮影は禁止です。とかそういう事)を述べるのも担当しています。めちゃめちゃ緊張です。キンチョーの春、日本の春です。

 「本日は、ご来場いただきまして、誠にありがとうございます。開演に先立ちまして皆様にお願い申し上げます。」

 いいねぇ、順調じゃんっ!

 「携帯電話・時計のアラーム等、音の出るものに関しましては、電源をお切り頂くか、音の出ない状態にして頂きますようお願い申し上げます。」

 いいよいいよ、折り返し地点過ぎたよ。ゴールは目の前だよ。

 「また、カメラ・ビデオ・携帯電話などによります撮影はご遠慮…」

 “ご遠慮”って“申し上げる”んだっけ?それとも“いたします”?待て!もっと簡単に考えよう。遠慮してくださいって事なんだからさ、“ご遠慮下さい”だよね。でも、“下さい”って、ちょっと強気な感じがしません?上からモノを言ってる感じがするんだよなぁ。

 “ご遠慮下さいませ。”にしようか?でも“ませ。”って何だか、取って付けた日本語、借りてきた猫、帰ってきたウルトラマン(もう訳ワカラン)っぽくないですか?カラータイマー鳴りっぱなしです。

 「また、カメラ・ビデオ・携帯電話などによります撮影はご遠慮…(この間0.3秒)…いただきますようお願い致します。」

 オッケー。ちょこっと間が開いたけど、今のだったら不自然じゃない(←二重否定。つまり自然って事)よ。

 「間もなく開演いたします。今しばらくお待ちゅください。」

 “ちゅ”って言ったね、オレ。けど、大丈夫。気付いてる人は殆どいない…よねぇ。


3月3日(桃の節句) 対戦相手:キスと吐息としずく
近鉄名古屋行き急行
 6時32分桑名発、名古屋行きの急行列車。地方の急行って凄い勢いで飛ばします。特急並みのスピード、いえ、もうここまでくると暴走特急でしょうか。

 都内だろうが地方だろうが、通勤の風景はどこも変わりません。座席は埋まっているものの満員感は無く、僕は電車の扉付近に立って外の景色を眺めていました。

 ふと隣を見ると、これから会社に向かうであろうおとーさんが立ったまま寝てるではないですか。手摺に掴まり、起用に寝ていますが支えるものが無いせいか、顔が扉のガラス窓に触れるか触れないかギリギリの所です。

 吐く息でガラスは白く曇り、しかもガラスに付いた水滴は大きな粒となってツツーっと窓を伝っていきます。電車が揺れるたびにガラスに鼻先が触れ、そして唇までもが…。

 日曜午後9時の東京駅で、遠距離恋愛のカップルならとても絵になる光景ですが、ガラスの向こうは飛び交う景色。おとーさん、ひとりラブロマンスだね。

 「名古屋〜、名古屋〜。御乗車ありがとうございます。」野太いモーニングコールで起されたおとーさんは、何事も無く颯爽と下りて行きました。

 イイ夢見れたかな?


3月2日(火) 対戦相手:テプラ
あげき総合病院
 なぜか帰省しています。3時間ちょいで着くんだから近いよねっ。

 家のかあちゃん(60)の同級生のまあちゃん(同じく60)が、胃痙攣を起して入院していてお見舞いに行ってきました。

 向かったのは三重県の片田舎の、出来たばかりの総合病院です。駐車場も敷地も建物もとにかくデカイ!受付も科によって幾つもあり、まさに医者のデパート。十二指腸潰瘍で結膜炎で虫歯が痛むアトピー持ちの人が骨折して運ばれても全てここで治りそう。

 まあちゃんの近況報告を聞いていると、まあちゃんのお姉ちゃんのあきちゃん(61)が到着。女3人寄ればかしましい、というようにペッチャクッチャ井戸端会議で、4人部屋の、まあちゃん以外のお客さん(っつーか患者さん)には迷惑ですから、部屋を出て談話室に移動。

 あきちゃんは、喋りながら良く笑います。
 「この花粉症のマスク、使い捨てなんやけど、化粧してこれ着けると口紅がベーットリ付いてなぁ。そんでまたマスクすると、顔の色んな所に口紅が…ヒャーッヒャッヒャッ。」
 オチを言う前に自分で言って自分で大笑いです。

 比較的お年寄りの多いこの病棟の談話室は、食堂も兼ねていて、動ける人は病室ではなくここへ移動して食べるシステムになっています。談話室のテーブルには、お年寄りがどこに座るかが決められていて、テプラで『岡本のぶ』『岡はるゑ』と名前が張られています。

 かしまし娘(平均60歳)プラス33歳が談笑しているテーブルに、看護士の女性が新しいテプラを張っていきました。今日から新しいお仲間が加わるのかな?ふと、その他のテーブルに目をやると、テプラを剥がした糊の跡が…。

 退院したのかな?それとも…。


3月1日(月) 対戦相手:白装束の女
丸の内線
 寒さがぶり返してきました。電車の中も、一度はしまいかけたであろう黒や紺や茶の“冬色”のコートが車内を彩ります。

 そんな中、真っ白な上下でコーディネートした、一際目立つ女性を発見。何か変やね。

 折り目もきっちり付いた上下白のスウェット。その白のまぶしさからするに、おNEWでしょう。そして同じ白ですが、着ている物とは対照的に薄汚れたアディダスのスニーカー。髪は三つ編み。不自然なポイントメッシュはおそらくエクステンションでしょうか?片手にはコンビニ袋。もう片方の手には就職情報誌。

 女性の年齢を聞かれて、普段なら社交辞令も兼ねて、そしてパワーバランスを見ながら、思いついた年齢マイナス2〜3を提示してしまう私ですが、この女性はどう見ても中学生。もしかしたら小学生?

 これらの事からプロファイリングいたしまするに、

 オマエ、絶対家出だろっ!

 情報誌から目を離す事のないその彼女は、淡路町で降りていきました。素敵な職場でのあったのでしょうか?

 都会は恐いよ〜。頑張って生きていってね。